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世界が封印した伝説の<レゲエ・ムービー>日本初公開! 映画『バビロン』10/7 ヒューマントラストシネマ渋谷・UPLINK吉祥寺ほか全国順次ロードショー

映画『バビロン』
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映画『バビロン』
1980年、ロンドン。人種差別や社会の偏見と闘う若者たちの魂の叫び!
マリファナのくすんだ煙霧が、フロアでゆらゆら揺れている─。サウス・ロンドンに住む青年ブルーは、白人たちの度重なる嫌がらせに耐える日々を送りながらも、昼間は整備士として働き、夜は仲間たちと結成したユニット<アイタル・ライオン>のDJとして活動している。この街のどこにも居場所はないが、力強いレゲエのリズムこそが彼らのアイデンティティであり、音楽活動の拠点であるガレージだけがメンバーにとって唯一の“楽園”だった。サウンドシステム競技を勝ち抜き、強敵ジャー・シャカとの決勝戦を前に意気揚々とする彼らだったが、ある日、大切なガレージが何者かによって荒らされ、ブルーはついに怒りを爆発させてしまう……。
圧倒的な人種差別の壁に押し潰されそうになりながらも、音楽に魂のすべてをぶつける若者たちを強烈に描いた幻の傑作『バビロン』。その衝撃的な内容ゆえ、世界的に公開が見送られていたが、製作から40年近く経った2019年にニューヨークでプレミア上映され大きな反響を呼び、ついに我が国でも初公開。主演のブルーに一世を風靡したレゲエ・グループ、アスワドのメンバーだったブリンズリー・フォード。また孤高のレジェンド、ジャー・シャカが本人役で出演しているのも話題の一つだ。ディープなレゲエ・ミュージックに彩られた過酷な青春、リアルに描き出される黒人たちの置かれた容赦ない現実……ブルーたちの悲しみと怒りは、決して過去だけのものではない。1980年のロンドンストリートから40年の時を超え、ラスタカラーを纏ったアイタル・ライオン─『バビロン』がいま現在に向かって咆哮する!
心を打たれる熱い余韻を与えてくれるエンディング。最強の高揚感だ。そこにたどり着くまでに描かれるのは、個性豊かな群像劇が語る青春、サウンドシステムを魅力的に奏でるブリンズリー・フォードのレゲエ、クリス・メンゲスのカメラが捉えた80年代サッチャー時代の社会派物語ーー、これら全てが新進気鋭の若手たちにより、94分にギュッと凝縮されている。ブルーの心の叫びは、未来である今でも通用するもので、われわれの魂に響き続けるだろう。なぜ今までこの作品を知らなかったのか、それが一番の悔しさである。もっと早くに出会いたかった。
杏レラト
(黒人映画歴史家)
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アズワドの初来日は1984年。場所は後楽園ホール。その時のインタビューで、ブリンズレー・フォードが「バビロン」という映画で主演していることを知った。80年代初期のロンドンのサウンド・システム・カルチャー、そこに自らのアイデンティティを求めるカリブからの移民二世たちの物語、と言われても、理解するまでにかなりの時間がかかった。やがてサウンド・トラック盤がリリースされ、収録曲の多くがアズワドやデニス・ボヴェルによるものと判明。どうしても見たい、見なければならない映画として、日本での公開をレゲエ・ファンはずっと待ち望んでいたのだ。
約40年を経て、ついに日本初公開が決定されたちょうどその頃、ドラミー・ゼブの訃報が舞い込む。そして世界が混迷を続ける中、このタイミングでの公開が大きな意味を持つ映画だと思う。
工藤 BigH 晴康
(REGGAE / DUB club OPEN 店主“校長”)
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"ASWAD"の"Hey Jah Children"のベースラインから始まるストーリーは全編通してReggaeが鳴り響く。 Dennis Bovellによるサウンド作りが素晴らしい。サウンドシステムカルチャーにフォーカスしながらもメッセージをしっかり伝えられる映画。
内容には触れられないが、ヘビーだった。時代が変われば常識も変わる。今私たちはかつての時代に生きてはいない。 当たり前のようにあったここまで酷い差別を受けたこともなければ、したこともない。ただ、差別は今でもどの国にもある。憎しみから憎しみは簡単に生まれるし、伝染して広まるのも容易。世代を超えて受け継いでいくにはあまりに悲しい。忘れるのではなく、許すことが出来れば、憎しみを愛にフリップさせることは出来るのではないか。 観終わってしばらく考え込んだ。そこまで考えさせられる映画はそうない。話は戻るが、劇中ずっと音楽が素晴らしいので、是非劇場で観てほしい!座ってるのが煩わしいほど、立ち観で揺れながら観たい映画。
Chozen Lee
(レゲエアーティスト)
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1980年のロンドン、すでに移民2世によるブリティッシュ・レゲェが確立された時期でしたが、それでもジャマイカ系の若者たちは日常的に根深い差別に直面しながら生活していたのです。サウンド・システムのDJとして活動する主人公とその仲間の非常に現実的な物語、すべてロケで撮影されたロンドンの風景、デニス・ボーヴェルのゴキゲンなサウンドトラック、見どころが多い力作です。
ピーター・バラカン
(ブロードキャスター)
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DJにとってサウンド・システムは、もっとも重要な機材。7インチのレコードも、競い合って入手し、他の誰もがかけないような、そしてグッドなリズム、ヴァイヴをもった作品をかけるという点において、最大の武器。そんなDJやイヴェント主催者を軸に、1970年代後期のイギリス・ロンドンの移民居住地域におけるさまざまなあつれき、人種同士のぶつかり合いなどを描く音楽・カルチャー・作品。
当時のDJカルチャー、レゲエ・カルチャーの粗野で尖がって熱々しい熱気にあふれた空気が描かれた必見作がいよいよ40年の封印を解かれ日本上陸。
吉岡正晴
(音楽ジャーナリスト/DJ)
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異文化異人種に酷な南ロンドンで暴発しちゃうジャマイカ移民の悲しい物語り。女王の国葬観ましたか?横目でTV眺めてたけど兵隊さんたちが可愛い制服でたくさんいたけどアフリカン・ブラッドがいなくて「あーあ」と感じたのです。ラグビー・チームにはいるのにね。
遡ること60年前に独立したジャマイカからイギリスに移住した人々(の2世)のツラい話しです(1980年あたり) サウンドシステム鳴らして仲間とガンジャ吸って揺れて騒いで約束の地アフリカを切実に夢想して楽しんでただけなのに…、その切実さが伝わってきました。
Warrior Chargeで踊るとき、ジャマイカとは違うテンションの高さが「オッ」うまくいかないことばかりで暴力暴発しちゃうところ、後ろから羽交い締めして止めてくれる仲間が必要だよな、とか。暴力を排して理解と寛容の社会を築くのがどれだけ困難な世界か痛いほど今な話しです。
Rankin Taxi
(レゲエ・ディージェイ)
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僕は1980年にジャマイカを舞台にした映画Rockersを日本初公開した。当時買った『BABYLON』という輸入サントラ盤。アスワドやデニス・ボーベルのクレジットがあり、次に公開するのはこれかなとコンタクト先を調べたが到達できなかった。それが40年を経て、ついにイギリスのブラック・カルト・クラシックを見ることができるのだ。だが今なお我々の世界は人種や階級問題について何も解決していない。若きジャー・シャカやアスワドのメンバー、ロンドンのサウンドシステム事情など、ドキュメンタリーとしても見逃せない。
石井志津男
(OVERHEAT/ Riddim)
原題 : Babylon
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